VPS で KVM を動かす場合のサービスの選び方(2015 年 8 月版)
結論
仮想化支援機能がサポートされているインスタンスを立ち上げることができるのは、現在 DigitalOcean だけになってしまったので、 VPS サービスで KVM を動かしたい場合おとなしく DigitalOcean を使いましょう。
動機
- 短時間だけクラウドコンピューティングリソースを使用して計算を行いたい。なお、それ以外の時間は全く使用しない。
- 利用技術は KVM なので、そのコンピューティングリソースは仮想化支援機能をサポートしていなければならない。
調査対象
分単位での課金が可能な VPS サービス、なおかつ API によるインスタンスの立ち上げ、削除が可能なものを対象とした。
他、厳密には VPS サービスと違うが以下も調査対象とした。
リンクは省略する。
調査方法
Linux インスタンス(ほとんどは Ubuntu 14.04 LTS)を立ち上げ、 cat /proc/cpuinfo
した結果から vmx
, svm
を探した。
調査結果
上記サービスは全て Intel Xeon プロセッサを採用していたが、そのうち 2015 年 8 月時点で Intel VT-x をサポートしていることを意味する vmx
フラグが確認できたのは、 DigitalOcean のみだった。
個人の技術ブログなどでは ConoHa で立ち上がるインスタンスに vmx
フラグが存在するという記述が見られたが、数回インスタンスガチャを実施してもそのようなインスタンスは立ち上がらなかった。 OpenStack のコンピュートノード側で Nested Virtualization が無効に変更されたものと思われる。
なお、 AWS のこのドキュメント では C4 インスタンスが Intel VT-x をサポートしているように一見見えるが、あくまでも E5-2666 v3 プロセッサが Intel-VTx をサポートしているだけで、実際に立ち上がるインスタンスに vmx
フラグはない。